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日本生理学会第100回記念大会を開催しました (2023/3/14-16)

2023.07.06

日本生理学会の第100回記念大会を2023年3月14日(火)から16日(木)にかけて京都国際会館で対面開催致しました。過去100年の日本の生理学の歩みを振り返り、さらに次の100年を展望することを目的とし、「恒常性と持続可能性̴生理学の次なる100年に向けて̴」という大会テーマを掲げ、生体としての体内の恒常性と、生態系を含む体外環境との調和による生命体としての持続可能性を考える機会とすることを目指しました。今回の大会には合計1,163の演題(プレナリー講演3演題,特別講演4演題,61のシンポジウムに282演題、教育講演3演題,モデル講義4演題、一般演題732演題にLate Breaking Abstract 95演題、高校生発表38演題)に合計2,249名(一般会員1,071名、非会員269名、大学院生345名、学部生260名、高校生146名、招待演者158名)が参加し、単独大会としては過去最大規模の大会となりました。
大会への招聘が決まった後に、Pääbo先生が2022年のノーベル生理学・医学賞を受賞することとなったことから、急遽大会初日の夕刻にお二人のノーベル賞受賞者による対談「生命科学の未来と人類の未来」(司会:伊佐正)を開催することにしました。山中先生は会場で、Pääbo先生はオンラインでの参加となりましたが、進行は大変スムーズにできたと思います。お二人には、何故今の研究分野を選んだのか?そしてご自身の研究の現況と研究分野の将来展望を語っていただき、その後お互いに対する質問に対する回答、そして若い研究者や学生に対するメッセージを述べてもらいました。若手研究者に向けたメッセージとして、山中先生は「科学とは、ヒト・自然・宇宙を知ることであり、最も重要な仕事である」と述べられ、さらに我々や人類が生き残っていくことができるのは科学のおかげであると指摘されました。Pääbo先生は考古学への興味からゲノム進化に展開された自身の経験に基づき、「自分が大事と思う興味・関心を突き詰めることが肝要である」ことを強調されました。二人の好奇心の強さ、強靭な意思をもって研究に向かっていく情熱を感じることのできた、記憶に残る対談であったと思います。

ノーベル賞受賞者対談

ポスター会場の様子

3年半ほど前に石川義弘会長より第100回大会の大会長をご依頼されました。京都国際会館での開催を決定した際には、第100回記念に相応しい大会にできるのか?また財政面での不安が少なからずありましたが、石川義弘会長を中心とする学会執行部、そして丸中良典先生を中心とする100周年記念事業委員会、さらに福田敦夫先生を中心とする集会委員会の先生方から大会の運営に関して力強いサポートをいただいたこと、そして運営については、プログラム委員長の八木田和弘先生(京都府立医科大学)、副委員長の林悠先生(東京大学)、実行委員長の佐々木勉先生(京都大学)、副委員長の樽野陽幸先生(京都府立医科大学)、斎藤康彦先生(奈良県立医科大学)、そして私の研究室のメンバーで「幹事会」を構成して、運営業者のAE企画と綿密に連携し、とても良いチームワークで意思決定を行っていけたことが大変良かったと思います。そして実行委員会、プログラム委員会には生理学会員以外の先生方にも多数お加わりいただき、大会の準備、そしてシンポジウムの選定、また賞の審査など、多くのお仕事をご担当いただきました。改めて御礼申し上げます。
最後になりますが、これを機に、日本の生理学が次の100年に向けて新たなスタートが切れることを心より願っております。

幹事会メンバー: 左から笠井さん(神経生物)、林悠先生(東大)、斎藤康彦先生(奈良県立医大)、佐々木努先生(京大)、伊佐、八木田和弘先生(京都府立医大)、樽野陽幸先生(京都府立医大)、伊佐かおるさん(神経生物)

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