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マカクザルモデルを用いた盲視研究に関する総説をNeuroscience誌に発表しました

2021.06.19

Isa T, Yoshida M (2021) Neural mechanism of blindsight in a macaque model. Neuroscience, (Forefront review), https://doi.org/10.1016/j.neuroscience.2021.06.022

最近blindsight関係の論文をある程度まとめて出すことができたので、Neuroscience誌からForefront reviewの執筆依頼を受けたのを機に、北大に移った吉田さんと一緒に総説を書きました。ページ数に制限がないのをいいことに全部で図が18枚という大部の総説を書きました。もともと今から25年前に生理研に移った時からサルを使って盲視の研究をしたかったのですが、なかなか始められないでいたところに、今から17-18年前くらいに、吉田さんが加わってくれて本格的に始動しました。一次視覚野損傷サルについての研究はそれまでにもいろいろあったのですが今一つ突っ込んだ研究がなされていないと考え、より現代的な神経生理学と認知神経科学研究の手法を組み合わせて、盲視のことをより深く知ろうと考えて始めたプロジェクトでした。研究は大きく分けて、回路に関する研究と認知機能に関する研究があります。まとめて読んでいただけると、我々が他の追随を許さないところまで深く掘り下げていることをお判りいただけると思います。

(図)行動解析、電気生理学、脳機能イメージング、心理物理、計算論、可逆的機能阻害法、経路選択的機能阻害法などを組み合わせて盲視のメカニズムを解析してきました。



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